ネットショップ

ネットショップ運営者さん、送料を上げるなら今しかありません

いよいよ10月1日、ヤマト運輸の運賃が大幅値上げされます。Amazonに対しての運賃交渉も大詰めとの報道もあり、1.7倍ほどを提示しているとの事でした。

労働現場がパンクしたヤマト運輸と、その引き金になったアマゾンとの交渉が大詰めを迎えている。関係者によると、ヤマトがアマゾンに対して、現状の1.7倍への値上げを要請しているという。

引用元: ヤマトがアマゾンに1.7倍の運賃値上げと総量抑制を要請、ヤマ場は9月 (ダイヤモンド・オンライン) – Yahoo!ニュース

恐らくこれでもヤマトからすると相当譲歩している数字だと思っています。私の知る限りにおける他の大口料金はここから更に100円以上乗っている数字をよく聞きますので、Amazonに対してはこの1.7倍という数字はかなり妥当な線だと言えます。

スポンサーリンク

送料の相場は

楽天市場ファッションジャンルにおける送料の相場は500円~600円です。恐らくヤマトや佐川、ゆうパックが提示している本州四国圏内の運賃は大体これに納まるかどうかという金額です。

ここから更に5000円以上送料無料や、人気商品をたくさん売るために送料無料にしたりするケースがありますので、運賃についてはほぼ回収できているショップは無いと言えます。

送料を値上げしなければ経営危機に

平均単価4000円程度のショップであれば、送料が平均150円上昇すると利益率が10%~15%程悪化します。

ファッションジャンルは薄利多売のレッドオーシャンなので、年商10億以上の人気店においても経常利益率は10%行きません。そこにこの運賃上昇が加われば一気に赤字に転落します。

多少売上げが減少してでも送料を値上げしなければ経営危機に陥るでしょう。

送料見直しの前に現状把握を

以前の記事でも書きましたが、私はネットショップ運営やコンサルティングをする際に送料の回収率というものを常に追いかけています。

これは実際に発生している運賃や梱包費のうち、顧客から送料として回収できている金額の比率です。この部分は販売個数に応じて変化する変動費なので、ここが悪化すると慢性的な赤字の原因となってしまいます。

まず現状どの程度回収できているのかを把握する必要があるので、過去1年で良いので発送にかかった経費(人件費・梱包資材代・運賃)からユーザーから頂いた送料部分を抜き取り比較しましょう。

スポンサーリンク

〇〇円以上送料無料の調整

現状把握が出来れば次は送料設定の調整となりますが、ここで複雑になってくるのが5,000円以上送料無料などの部分です。

この場合は5000円以上の購入者の件数を抜き取って調べる必要があります。そして例えば8,000円以上送料無料にした場合に運賃が上昇した分の回収が可能なのか分析を行います。

もちろん送料無料のハードルが上がればそもそも購入しない層も出てきますが、プラス3,000円何かを買ってくれる層もいるでしょう。3,000円増えた分の粗利が1500円であるとすれば、その分を送料上昇分にあてる事ができます。

まあここまで単純な話ではないですが、こういった分析を行いながら送料の調整をしていきましょう。

最後に一番重要な事

このように送料を上手く値上げをして対応していく事は必要なのですが、最も重要な事は高い送料であっても欲しいと思える商品があるかという事です。

他社にはないデザインや機能、少し高い送料を払ってでも欲しいと思わせる工夫やアイデアがあってこそなので、常に思考は商品軸から外れないよう努力が必要です。

ではまた。

スポンサーリンク

ABOUT ME
父ちゃん
小さなお店を営む父ちゃんです。