こんにちは、最近はポケモンgoの事すら忘れて記事のネタを考えているタイゾーです。(わかりやすいようにカタカナにしましたw)
こちらの記事のネタはいくらでも出てくるのですが、本業の方が大変苦労しています(汗)
さて、今回の内容は既に実店舗等の小売りや卸事業をされている企業が楽天に出店する場合に役立つモデルケースをご紹介します。
将来独立を目指されている方も従業員を雇い、会社として運営した場合どのような内容になるのか参考にして頂ければと思います。
Contents
ノーブランドのファッション商材を扱う企業の場合
楽天市場で会社として出店する上で月商1000万が目指すべき最初のラインになるかと思います。
月商100万なんかではとても人は雇えるレベルではありません。
というわけで月商1000万の場合、どのような試算表になるのかモデルケースを元に説明していきます。
もちろん実際の会社の情報をそのまま公開するわけにはいきませんので、私の経験を元に仮想ケースを作成しました。
- 従業員5名(カスタマーサポート及び受注管理2名・WEBデザイナー2名・販売企画及びコピーライティング1名)
- 家賃15万
- 商材はアパレル等ファッション商材
- 出荷はアウトソーシング
ざっとこのような形が良くあるパターンだと思います。
では次に1000万の売上げの場合にどのような業務が必要になってくるのかそれぞれご紹介していきます。
カスタマーサポート及び受注業務
まずカスタマー業務と受注処理を行うチームは同じ方が良いです。
理由としてはお客様からの連絡や要望をそのまま自分で処理が出来るからです。
オーソリエラーや欠品の連絡等についても即座にお客様へ連絡やお詫びもできますのでとても効率が良いです。
そして最も重要なのは、受注出荷というお客様との接点をカスタマーが行う事で改善がスムーズな事です。
では実際どのような業務があるのか見ていきましょう。
まずは問い合わせ対応ですが、これは商材によっても大きく変わってきます。
大体1日に100件程度の受注が入ると思いますがバッグ専門店の場合、着用の無い商材のためあっても1日に電話10件メール15件程度です。
ところがシューズやウェアについては着用感が大切なのでこの倍以上問い合わせが入ります。
シューズは特に甲の高さやフィット感等の不安があるからかバッグの3倍程度発生します。
売上げ比率がウェア70%シューズ20%バッグ10%程度の場合で電話25件メール40件程度となるかと思います。
これはサイズ寸法や細かい情報をきっちり記載した上で、正午までの注文を当日に出荷が出来る場合です。
予約販売を行う場合に「9月下旬発送予定」等曖昧な表記をしてしまうと問い合わせが激増しますので注意が必要です。
必ず「9月30日発送予定」のように明確に表記しましょう。
もし遅延が発生しても即座にお詫びと新たな予定日を連絡すればさほど問題になりません。
但し1ヵ月以上遅延となると炎上しますので安易な予約販売はやめましょう(汗)
普通に運営していればカスタマーと受注処理は2名いれば問題ないと思います。
WEBデザイナー
ネットショップの心臓とも言うべきWEBデザイナー。
この人たちがいないとどうにもなりません。
写真撮影から色の補正、コーディングまでとなると大体1日に1商品しかできません。
深夜までサービス残業をさせて2商品上げさせるブラック企業が多く存在しますが滅びれば良いと思います。
その他トップページやカテゴリーページの更新、メールマガジンやバナーの作成もあります。
ただ正直アップが追い付かなくなるほど売れる商品があるわけでは無いので厳選が重要ですね。
ちなみに私の会社は残業0です。
むしろサービス残業をさせないと赤字になる運営しか出来ないのなら辞めれば良いと思います割とマジで。
1000万程度の売上げであれば、ほとんどの売上げを上位10商品以内で構成されていると思いますので、増やせば良いという物ではないです。
売れる商品を考えそこに集中させましょう、売れない商品をアップするのは時間の無駄です。
販売企画
トップページの配置や新商品のキャッチコピー、使用する画像を選定します。
商品ページのラフ案も作りますので結構重要なお仕事です。
その他商品を出していく順番や、新商品の企画を立案したりもします。
空いた時間は採寸をしたりカスタマーを手伝ったりオールラウンダー的な位置づけですね。
むしろ社長のアナタにそのセンスがあるのなら必要のないポジションかもしれません。
社長はバイイング
肝心な社長のお仕事はバイイングですよね、むしろ扱う商品を自分で選べないならネットショップなんてやってないでしょうし(笑)
しかし実際のお店で売れるものと楽天で売れる商品はかなり異なりますので色々意見を聞いたりランキングを見て仕入れましょう。
月商1000万円規模になっていると言う事はOEMもやっているでしょうし、上位8商品はオリジナル商品で埋められるよう頑張りましょう。
と、ここまでが大体一般的な月商1000万のファッション系ネットショップの業務となります。
ではこのような状況の会社で試算表はどうなってるのか見ていきます。
ファッション系ネットショップの試算表
事細かくは書きませんが、固定費と変動費に切り分けています。
まず役員報酬及び給与ですが、下記の通り仮定します。
- 役員報酬60万
- 社員5名給与120万 賞与年間300万
- 家賃15万
- 広告費30万(内メルマガ5万)
大体この設定で月間平均の販管費の固定部分が300万となります。
そして変動費についてこちらです。
- 楽天販売手数料
- 決済手数料
- 出荷代行手数料
- 運賃
ヤマト運輸の場合でおよそ平均500円、代行手数料が1件250円。
商品の送料を600円で設定し、5000以上の購入で送料無料サービスを設定するとします。
大体この条件で商品売上げの25%程が変動費としてかかってきます。
商品を50%で仕入れたとして、25%が利益として残る計算となります。
仮に送料無料の商品を設定すると、これ以上に自社負担分が増えて変動費が跳ね上がります。
例えば4,000円の売上げに対しての原価が2000円とすると送料を無料にする事の恐ろしさが理解できます。
以上が運営にかかる費用となってくるのですが、この売上げの25%分で固定費を賄わなければいけません。
つまり1000万の売上げで利益が250万と試算すると固定費300万に対して50万の赤字になります。
賞与を無くしても25万の赤字、役員報酬を35万に減らしてトントンという計算となります。
結果出荷のアウトソーシングを辞めてしまって出荷入荷に追われ、サービス残業増加でブラック化。
社員の定着率が低下するという悪循環となります。
優秀なWEBデザイナーを雇うのは非常に大変です、売上げ1000万程度のちっぽけな会社にはなかなか来てくれません。
代わりの会社なんて山ほどありますからWEBの質が落ちてサイトデザインがダサくなっていきます。
気づけば自分一人でやってるっていう経営者は山ほど見てきました。
では健全な売上げとはどの程度なのか。
今回のケースでは月商1300万は必要
1200万の売上げで賞与や役員報酬等を必要分賄えてトントンです。
内部留保も増やして行かなければなりませんから1300万は欲しいところです。
しかしこの1000万から300万も広告費を増やさずに売上げを伸ばすのは至難の業でしょう。
WEBは減らしたくありませんので、その他の従業員1人減らして社長自ら徹夜してでも頑張るしかないです。
実際は社員がサービス残業をしている会社が多いのですけどね。
現在楽天ランキング上位にいるお店も中身はこんなものです。
うちの会社も超ギリギリで頭が痛いです。
今回のケースでこれですから、会社の規模が大きくなれば平均的な生産性も下がり利益率も落ちます。
有名店舗だって過去に稼いだ剰余金を切り崩してしのいでいる状況です。
結論:ネットショップは難しい
いかがでしたでしょうか。
やりたく無くなったでしょ?(笑)
それでもやるという人はこのモデルケースを頭に入れて経費を抑える策を必死に考え、売れる商品を死に物狂いで作りましょう。
くれぐれも労働基準法は守りましょう。
でわでわ