ヤマト運輸の問題から始まり何かと世間を騒がせている宅配業界ですが、ご存知のように先日楽天市場で購入した商品をユーザーが指定した場所で初回で受け取ればポイントを付与するようなサービスを行うと発表しました。
人手不足や長時間労働を背景に宅配サービスが揺らぐ中、再配達削減への取り組みを打ち出す動きが広がっている。インターネット通販の楽天は日本郵便が扱う荷物について、初回で受け取った消費者にポイントを付与する。
こちらのニュースではゆうパックのみと思われがちですが、この間行われたイベントではヤマト運輸・佐川急便・ゆうパックが対象でした。
これは配送状況のシステムが連携しているかが絡んでいそうなので、西濃などの運送会社が対象になる事はなかなか難しそうです。
「楽天やるじゃん!良い施策!」という声が聞こえてきそうですが、忘れないでほしい。
ECの成長と共に送料無料を推奨推進して当たり前のようにしたのは他でもない、楽天市場です。
売上げ至上主義で現状を築いたのは楽天
私は今でも覚えています、数年前の楽天カンファレンスで三木谷氏が送料無料が当たり前になれば良いしそういう時代が来ると言ったことを。
送料を取るのは悪というような雰囲気を今まで作ってきた結果、しわ寄せが配送業者に行き現状の問題を引き起こしているのでは無いでしょうか。
それを棚に上げて「楽天は宅配問題を解消すべく努力します!(ニコ」みたいな態度を取られると非常に腹立たしい気持ちになります。
もちろん自由競争がありますので、売上げ至上主義は当然だし仕方のない事でしょう。
ただ楽天は煽るだけで、ショップがどんなに薄利で売ろうが一定の料率で手数料を徴収するので一人勝ちをしてきました。
おいしいとこ取りしつつ現状を作ってきたのは紛れもなく楽天なのに、いい顔ばっかりしやがって!です。
せめて反省の弁は述べてほしい
絶対無いと言い切れるけど、シレっといい子ぶるより三木谷氏が今までの送料無料推奨の方針は間違っていた、送料は相応のコストがかかるものだと言ってほしい。
三木谷氏がゴリ押しするドローン配送は正直あんな爆音で飛ぶ物体が、他人の家の上空を越えて配送ができるようになんてなるわけないし、アメリカかぶれの遊びと言っていいレベル。
シリコンバレーに住み着いているから日本の現状が頭からすっとんでしまっているのでしょう。
運賃の値上げで変われるか
ヤマト運輸・佐川急便・日本郵政の値上げで、過剰な配送サービスは現実的に出来なくなっていく事は間違いないと思います。
流れとしてもこれから更に値上げをする事も許される風潮になりましたし、まだまだ寝あがる可能性も十分にあります。
その運賃を負担するのは当然ながら消費者と販売者なわけで、そのバランスをどう操っていくかがショップ運営のポイントになるでしょう。
他でも買えるが送料が安くて買っていたような品は売れなくなるでしょうし、そこでしか買えないオリジナル品などは多少の影響はありつつも消費者と折り合える送料設定なら問題は無いかもしれません。
通販は本来の立ち位置に
家から出れない人や、近くにお店が無いなどのいわゆる買い物弱者と言われる人たちにとって通販は欠かせない物となりました。
自分で買いに行けないから配達してもらう。当然それに対しては相応の費用を上乗せして払う。
通販は付加サービスだという本来の立ち位置に戻る時期が来たのではないかなと思います。
ではまた。