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ヤマト運輸の運賃値上げで佐川急便ゆうパックの運賃はどう動く?

ついにヤマト運輸が配送料の値上げを発表しましたね。

宅配便最大手のヤマト運輸は7日、宅配便の基本運賃について、個人向けを含め全面的な値上げを検討していることを明らかにした。

引用: 宅配便、27年ぶり値上げ=個人向け含め全面的に-ドライバー不足深刻・ヤマト運輸:時事ドットコム

これは昨年から散々言われてきた事なので、特に驚くわけでも無かったですが、ちょっと予想外だったのが個人向けに対しての値上げです。

現在関西から関東への配送料ですが、次の表にまとめてみました。

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運送会社料金比較

60サイズ 80サイズ 100サイズ
ヤマト運輸 864円 1,080円 1,296円
佐川急便 864円 1,134円 1,404円
ゆうパック 840円 1,070円 1,280円
西濃運輸 950円 1,190円※ 1430円

※西濃は80サイズが無く70サイズとなります。

今回のニュースでよく耳にするのが、

「ヤマトがダメなら佐川がシェア取るだけだ」

「ゆうパックの時代キタw」

「西濃<おるかー?」

と楽観的な意見もかなり見受けられましたが、この金額表を見てもヤマトが多少値上げをしたところで差は見受けられません。

特に佐川については、2013年にAmazonから撤退したのを含め、小口配送を大幅値上げしています。

弊社にも佐川の営業が値上げ交渉にやってきましたが、

「今度からこの値段になります。交渉は受けられません、辞めてもらっても結構です。」

と言われたのを覚えています。

もちろん質はヤマト以下の癖に値段だけ上げるとかメリットが皆無なので即答でヤマトへ変更する旨を伝えました。

佐川の営業所はヤマトの1割以下

佐川急便ホームページによると、営業所数は424か所(2017年2月21日現在)です。

それに対してヤマト運輸のサービスセンターは6,064箇所にもなります。

ちなみに全国の郵便局数は約20,000箇所ありますが、郵便やその他業務も担っているため単純な比較はできません。

このように営業所の数を考えてもヤマトは小口配送に対しての基盤をしっかりもっていますし、佐川が撤退したのも単純な値段だけではなく業態からして個人相手は向かなかったのだと思います。

このことからヤマトの運賃が佐川急便より少々高くなったとしても、それはサービスレベルからして当然な事で佐川急便が再度大きく注力するとは思えません。

だからこそ佐川は値上げする

個人向けのシェアを大きく奪おうとするわけではないのなら、ヤマトの値段に合わせて佐川急便も値上げをする可能性は大いにあります。

ヤマトが設定する金額より10円安い程度の設定はしてきてもおかしくは無いでしょう。

最近の動きを見ても佐川はBtoBで成長していきたい意図があるように思えます。BtoCについては最低限の需要を拾っていくスタンスなのではないでしょうか。

以前の米倉涼子さんや現在の織田裕二さんのCMを見てもその傾向が強く見て取れます。

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ダークホースは「ゆうパック」

楽天関係者なら知っていると思いますが、現在ゆうパックは宅配便のシェアを執拗に狙っています。

楽天カンファレンス等の集まりに行けばバンバン名刺を持って飛んできますし、弊社にもしつこく営業が来ています。

特に独占事業の「ゆうびん」でまとまった収益がありますので、多少ゆうパックの価格が安くても利益の確保はできるのではないかと見ています。

問題は対応力でしょう、ゆうパックの配達員は非常に経験値が低くヤマト運輸と比べると雲泥の差があります。

さらにWEBを使った再配達の仕組みや、もろもろのユーザビリティを比較しても私が生きているうちに追いつけるかな・・・というレベルです。

値段と営業所数では勝負が出来そうではあるが、シェアを大きく取った時に捌けない危険性は大きくはらんでいると思います。

まとめ

結論としては個人向け料金をヤマト運輸及び佐川急便は一律100円程度値上げをしてくると読んでいます。

ゆうパックは現状維持で営業攻勢をかけてくるのではないでしょうか。

西濃は「おるかー?」です。(論外の意)

配送業者を消費者が自由に選べる仕組みがベストなのだと思いますが、出荷量を分散してしまうとボリュームディスカウントでの値引き率が悪くなったりもしますので中々難しいところです。

私も含めネットショップの運営者は今後の対応に注意が必要ですね。

下記記事も合わせてお読みください。

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ではまた。

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小さなお店を営む父ちゃんです。